さらに、科学的に見ても金属はその結合に自由電子が介在することが特徴となっている。自由電子の形態は、その名の通り、液体のように金属材料中を自由に動き回ることが特徴である。従って、金属を固体の様に位置を変えない原子と、液体のように自由に動く電子で構成された「柔らかい湿った粘土のようなもの」と捉えることもできる。また、この液体のような自由電子は、金属光沢の原因ともなっている。
鉄基合金は構造部材としては
鉄鋼と呼ばれ、その潤沢な生産性により様々な分野で活躍している。しかし、鉄基合金の活躍は、構造部材にとどまらず、
低熱膨張材や
永久磁石、
軟磁性材料など多岐にわたる。構造部材にしても、
セラミックスや超硬、その他
非鉄金属などとちがい、熱処理による強度増幅能力が高く、鉄を加工する工具や
金型に多用される。また耐熱性、耐食性なども高い可変幅を有する合金系である。ただし、これら鉄自体と違う別種の元素を添加し、それに応じた
熱処理を施すことにより鉄自体と似ても似つかぬ金属に生まれ変わる。