参勤交代などの
幕府の公用のために行う大名行列は幕府によって人数が定められており、1万石の小大名でも50人から100人を引き連れることを義務付けられ、102万石の
加賀藩では最盛期に4,000人に及んだ。これは、大名行列のために出費を強いることで諸大名が経済的実力を持つことを抑制しようとする政治的意図による。そして諸大名は、ある意味この幕府の企みに乗せられた格好になり、自らの体面を守り、藩の権勢を誇示するため、幕府に義務付けられた以上の供を引き連れ、行列の服装も贅を凝らしたものとなる傾向があった。
時代劇等では、大名行列が往来を通り過ぎるときには必ず先導の旗持ちの「下にー、下にー」との声にあわせ
百姓、
商人などは脇により平伏しているシーンが登場するが、実際にはこの掛け声を使えるのは
徳川御三家(なお
水戸藩は例外で
参勤交代はなかった)だけで、ほかの大名家は「よけろ〜、よけろ〜」という掛け声を用い、脇に避けるだけでよかった。